京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

地元にて

 汗だくで初日の公演、終了。何より特筆すべきは、稽古を始めて2年目の小1女児の太鼓。六斎ではたとえ生まれたてといえども、初舞台から笛鉦の囃子に合わせて、たった独りで四ツの太鼓を打つ。その小1女児は、彼女なりの諸般の事情があったのだろう、本番で打ち始めてからすぐに打つのを止めてしまい、神楽殿(舞台)の上でウェーと涙を流して泣き出した。稽古を通してもそんな事は初めてだったので、囃子方の会のメンバーはもちろん、大勢の観客が一体どーなることか、と固唾をのんで見守る中、親になだめられて泣き止み、気を取り直したのか、あらためて「どーっこい」の合図とともに打ち始めて、無事最後まで打ち終えた。一時はもうイヤやーという感じで首を振って泣いていたにも関らずとても良い演奏だったので、公演中ではあったが、舞台の端っこで「アンタ、稽古の時より上手に打ってたな。最初から最後まで早さもリズムもきちんと一定で丁寧に打ってたし、集中してたやろ。」と感想を述べると、晴れ晴れとした顔で「うん。失敗してもええから、太鼓だけ見ててん。練習の時は、前の笛の人とかをチラチラ見てしまうけど、今日は前のお客さんも見んと、太鼓だけしっかり見て打ってん。」と、自分の状況をしっかり説明する。この切り替えの早さ、調整力、観察力。人間の底力をみた。おばちゃんも見習うワ。
 もう一つ嬉しかったのは、実に35年ぶりに幼なじみと再会したこと。たまたまこのブログが検索に引っかかり、もしかしたら、とこれまた何十年ぶりかで六斎を観るのも兼ねて来てみたら、こみっちゃんやったと、公演が終わってから声をかけてくれた。お互い京都から離れず地元密着型の人生だが、再会のきっかけはブログというのも不思議なことだ。書いとくもんやなぁ。あらためて雪平さん(勝手に仮名つけたし)、夜遅くまでありがとう!来年もお互い元気でまた会えますように〜。