思い出すヒト
北大路通りの電線埋め込み工事は終わったようだ。
北大路橋もすっかりきれいになって、南西詰めにあった、何でこんなとこにあるのか意味不明の小さな路側帯も取り払われていた。
唐突だが、同級生のサイクンが乗った車がこの路側帯に激突して彼が死んだのは、私たちがまだ20歳の頃だった。
以来20数年間、この路側帯を見る度に、毎度毎度彼のことを思い出していた。
今、路側帯は無くなったけれど、それでもまだ通るだけで思い出すのは、なんでかな。
生前、修学旅行で行った秋吉洞内で、ツーショット写真を撮ったから、やろか?
あの時、奥床しい中学生やったわたしは、そっと膝を折ってかがんだんやで。
アンタの方が背ぇ低かったし、今やったら全然使わへん気ぃ使たわ。
まぁ、今はお盆前やし出てきてもええけど、後々は成仏してや。