京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

夢のおわり

 本日をもってトワイライトエクスプレスが運行を終える、という。えッ?もうおしまい?そんなアホな、まだ一回も乗ってへんのにぃ、という思い。ふり返れば、札幌までの夜行列車トワイライトエクスプレスが走り出したのは、わたくしが大学を卒業するかしないかの年(平成元年)だった。その前年だかに、青森まで全然眠れないまま寝台列車で運ばれ、もうすぐ運行を終える事が決まっていた青函連絡船に乗ったはいいが、案の定船酔いでゲロゲロのヘロヘロ、這う這うの体で函館に辿り着いた、という苦しい旅をしたばかりだったので、トワイライトエクスプレスが走り出した時には、へー、寝てる間に北海道に着くんやったら楽やなー、死ぬまでに一回位乗ってみたいなーと軽く夢みていた。その後は、友人知人の間でこのトワイライトエクスプレスで新婚旅行にでかけるのがちょっとした流行りのようにもなっていた。あいにくわたくしはこの流行りにも乗らず、いや乗れずじまい、自慢じゃないがハネムーンにもフルムーンにもでかけたことがない。まぁそれはまた別の問題として、今から数年前に仕事で札幌に行く機会があった時にも、一瞬、あっ、トワイライトエクスプレスで!と20年ぶり位に思い出したのだが、時短に負け泣く泣くあきらめて飛行機にした、という事もあった。そんなわけで、テレビニュースの画面には、最後のトワイライトエクスプレスを撮影したり見送ったりしながら男泣きに泣いている鉄道マニアの姿が映っていたが、その20分の1くらいの気持ちはわかる、と共感を覚えた。