京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

堀川

 つい数年前に整備されて、ガチガチの人工ではあるが、水が流れてちょっとは川らしい姿を取り戻した堀川。同時に桜や木蓮若木も植えられた。水量が多かった半世紀以上前までは、友禅染の洗い作業などがこの川で行われていて、狭い橋の上を市電が通っていたそうだが、わたくしが通学路として自転車で走っていた頃はもう既に川とは名ばかりで、コンクリート詰めの廃墟と化した水路でしかなかった。それでも二条城前の水路壁の石組みはお城のお堀だったようで、500年ほど前に各地の大名が普請した岩が、当時から今までずっとそのまま使われている。それらの岩に彫り刻まれている色々な大名家の家紋や印を探す時、ちょっとワクワクする。