京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

西南限

 朝っぱらから、25日に獅子舞を奉納する武信稲荷神社へ事前のお参り。
 狭い境内は、最近では珍しくなった昔ながらの鬱蒼とした森で若干湿り気があり、なんだかわからない物の怪の気配もチラッとするようなわたくし好みのお稲荷さんで、気持ちが高揚してきた。そんなおどろおどろしい雰囲気の中だが、子どもがホースで境内の水まきを手伝っていたりして、清濁入り混じっている。エノキの大木がその全てをゆるく包んでいる感じ。
 神社の裏の鳥居から出ると、そこは壬生、だった。京都に生まれて半世紀近くなるが、壬生という地名の土地へ来たのは初めてのような気がする。どうやらこれまでのわたくしの行動範囲の最西南限へ来たようだ。ついでに、龍馬伝で耳にしたことがある壬生寺とやらに行ってみようと、辺りをウロウロしてみたのだが、他の数々の寺はみつかるものの、壬生寺には行き当たらずじまい。また次回の楽しみにとっておくことにする。ちなみに島原にも行ったことがないので、行ってみたいような気がしている。
 こちらの神泉苑も、すぐ近くの学校へ通っていたにもかかわらず、中に入るのは初めて。テレビの京都の紹介番組で見た龍の舟が確かにあった。ちなみに同じくすぐ近くの二条城も、学校時代はお堀の周囲を走るばかりで、中に入ったことはなかった。大学時代に地方から来た友人を案内して入ったのが初めて。ちなみに京都人からみると、東京の人も「地方の人」なのだが、他府県人に言わせると「京都人も地方の人、でしょ」らしい。どうもよそとは認識の相違がある。
 今日は台座に刻まれた文字や動物が妙に目に入ってきた。左はお稲荷さんの狐さんの台座「神恩如日月」。右は神泉苑内の鯉塚と亀塚の台座の鯉と亀。
 初夏を感じる、ピーカンの一日。まぶしかった。