京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

嵯峨野六斎念仏

 勢いに乗って、昨夜は嵯峨野保存会の六斎念仏を観に阿弥陀寺へ。他の保存会の公演を観るのは初めてだが、小山郷とは全然雰囲気もメロディもリズムも違っていて驚いた。演目名が同じでメロディやリズムが似通っている部分がある演目は、四つ太鼓と獅子だけだった。その他の、特にカン太鼓がメインになっている演目では、数百年前の音楽や念仏どころか、芸能や信仰という概念も無い狩猟採集期まで遡って人間が奏でていたリズムを彷彿とさせて、歌うというより腹の底から雄叫びが湧き上がってくるかのように響いた。小山郷の公家念仏と称されるお囃子の後に聴くと、内に秘めている野性の祈りが呼び覚まされるかのようだった。今後、他の保存会の六斎念仏もぜひ観に行きたい。それぞれがひじょうに個性的で、みんな違ってみんないい、だろうと思う。