京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

現実逃避行為

 現実問題は、六斎念仏の演目曲を暗譜すること、である。今年の全体稽古が月末から始まるにあたり、これが目下の最優先課題であることは重々承知の助である。その次に、江戸囃子の四丁目と仁羽という曲の長い方を暗譜すること、が課せられている。
 が、しかし。ふとした拍子に、ユーミンの「卒業写真」が頭の中に流れてきて、夢中で笛用の譜面におこしてしまった。興が乗ってさらに「翳りゆく部屋」「青いエアメイル」「時をかける少女」と次々に耳コピーでおこした。やってみたら意外とイケル。それにしても、こんな単純なだけが取り柄の竹笛でも演奏できて、なおかつそれが絵になるような曲を、それを意図せず作っているとは、さすが元祖ニューミュージック界の女王ユーミン、などと感心しながら、なかなか耳に入ってこない(暗譜できない)300年前からの日本のオールドミュージック(囃子曲)との違いを痛感している。その後も「いい日旅立ち」「さくら色のワルツ」(朝の「ごちそうさん」の原曲)等を着々と譜面におこし、ここんとこ毎日のように逃避行為に耽って(ふけって)、煩悩にまみれている。そういえば、学生時代も「課題図書」は後回しにしていたっけ。