京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

S.W.V.C 気風

 顧問先生からの内祝い写真
 添えられていたお手紙に「ワンゲル部の自主的な気風と優しさに包まれて過ごした日々、、、」とあり、わたくしの抱く朱雀ワンゲル観と全く同じで、深くうなづいた。生徒と先生と立場は違っても、山仲間としての価値観や気風は同じ、お互い様なんやな。とはいえ、わたくしのワンゲル入部当時は山ガールどころか山のあまちゃんだったので、上級生に面倒をみてもらった思い出ばかりが残っている。高校近くの大黒屋という地図専門店に連れて行ってもらい、地図のたたみ方から南北の線の引き方まで教えてもらったし、入部したての5月の総体に、3年の先輩がわたくしたち1年3人を引き連れて大会にも出てくださった。御在所岳の夏合宿では、蛭におヘソ付近の血を吸われ、もう一つのパーティーとはぐれながらも黙って歩いた。先に山頂に着いていた2年の先輩が、後から到着したわたくしに「こみち、強いな!笑いながら登ってきたで!」とかけてくれたその一言は、今でもたまに思い出す。あまちゃんのわたくしはそれで気を好くして、山ザル、いや、山ガールへと変貌していった。ゆえに2年になってから、3年の先輩を説得してパーティーを組んでもらい、予選、秋田の全国大会と、3年の先輩の受験生としての大事なひと夏を、山中引き回しの刑に処するに至ってしまった。でも結局は二人とも無事に現役で大学に入学されたので、それ程たいしたことではなかったようだ。またその前例のお蔭で、自分が3年の受験生になった夏も、入部間もない1年生のお尻をたたいて、予選、石川の全国大会と山中を引き回した挙句、無事大学へも入学したのであった。なんやしらんけど、やってみたら、そうなっていた、のである。このように山歩きをするということは、自然、生き物とともに、人生を賭けて遊ぶ、ということだ。こうして、わたくしたちSWVC部員も歴代顧問も、真面目な遊び人として成長し、中高年になってハッと気づいたらまたもや山や森に集うようになっているのである。
顧問先生作句「おだやかに 晴れて峠の 木の芽かな」 万事、お蔭さまです。