京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

存在に関する疑惑

 先月行われた横笛会発表会で撮影された獅子舞のDVDを見た。今回わたくしは鉦(かね)方で、別名ヨスケと呼んで他の四人の囃子方を助ける役目なのだが、にもかかわらず落ち着きが無いのなんのって、ええトシしてガサツなのにも程があるやろ、と自分でも残念に思う。映像によると、とにかく演奏中の危機的状況が、顔に出るのだ。獅子の舞いとのタイミングが合わずに目ぇを剥いたり、口をへの字に曲げたり、あッと口を開けたり、にやにやしたり、鼻の下を伸ばして鼻水すすったり。こんなしぐさや表情をしていたとは、自覚に欠けていたので、自分でもこれがほんまに自分なのかどうか、信じられない気持ち。いや、この人は、私であって私ではないのかもしれない。色即是空空即是色。