京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

府庁・旧本館

   中庭に桜、数種。
 昔の、波打っているガラス窓越しに見るしだれ桜は、益々妖艶で儚げ。
 
 府庁の近所の元お米屋さんで、ブズーキ(アイルランドのギター)と篠笛のユニット「歩組」のライブ「春の真ん中」を聴いた。日本やアイルランドの民謡が主な演奏曲。竹林を吹き抜けてくるような風をたっぷり含んだ篠笛の音と、針の穴を通るような細く鋭い金属的な音の組み合わせが、なぜか調和する。特にブズーキは、今にも消え入りそうなほどの小さな音量で演奏されていても、一音一音がハッキリとキッパリとピシッと聴こえてくる。自由でなおかつ正確、自律しつつ笛に寄り添う、ごまかしのない演奏と音色で、とても心地好い。この音波は、今夜の満月の皆既月食から発する音波に匹敵する。この間からの耳ボーンが治った。