京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

陰笛


 京都大原・宝泉院、春の夜灯り行事にて、陰笛(かげぶえ/演奏姿は見えず)演奏。
 水琴窟や蛙の鳴き声、竹薮を抜けてくる風のそよぎとの合奏。
 俗にいうライトアップではなくて、お庭に点在している竹筒の中に蝋燭を灯されているだけなので、まぁほとんど暗がりの中から流れてくる笛の音、、、ヘタしたらおどろおどろしいかもしれない。ちょっとした演出で白い着物でも着て、竹薮の中をすーっと横切ってやろうかと思ったが、心静かに過ごすことを期して訪れている人もいるかもしれないので、やめておいた。あと一回、6日(祝)にも演奏するので、その時はチャレンジしてみても、、、。

 演奏前、夕方に音無の滝まで登って、軽く稽古を。日中はカンカン照りでげんなりしていたが、一歩山道へ入ると爽やか。滝まで来ると、もっと涼しい。この冷たく湿った空気の中で大きく呼吸するだけで、生き返る。笛も身体の器官の一部に成ったかのように響いてくれる。この上ない快楽。