京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

「生きる技法」安冨歩著

生きる技法 何がきっかけだったか思い出せないのだが、著者の安冨先生ってどんな人なんかなと興味が湧いて数冊読んでみた。先に「親鸞ルネサンス:他力による自立」という、著者を含む3人の対談が主な内容の本も読んだが、こちらの「生きる技法」の方が一般向けに書かれていて、ごくすんなり読める。最初に挙げられる「自立とは、依存することだ」という命題だけをみてもシンパシーを抱いた。そして命題2「誰とでも仲良くしてはいけない」も、まったくその通り!と賛成の手を挙げた。そして命題3で自愛と自己愛との違いについての説明にも大きく納得。その後に続く「貨幣について」「自由について」「夢の実現について」「自己嫌悪について」「成長について」これらのタイトルだけを見ても興味深い。京大出身の東大教授だが、高偏差値であることに依存したり、国を挙げてのカネもうけ教育・学問に洗脳されていない希少価値の高い人のようだ。
 それと「自立とは依存することだ」という原理をみつけたのは、中村尚司さんという経済学者だという事も、ひじょうに興味深い。