京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

読書

読書記録

メモ パンデミックを生きる指針--歴史研究のアプローチ 藤原辰史 https://www.iwanamishinsho80.com/post/pandemic 10分後にうんこが出ます-排泄予知デバイス開発物語 中西敦士 観察:生きるという謎を解く鍵 アルボムッレ・スマナサーラ長老・想田和弘映…

春琴堂書店

えらいこっちゃ。春琴堂さんが3月末で閉めはる。 その件についての、京都新聞の記事はこちら。 あー、寂しい。 仕事で毎年夏に図書カード数十枚を注文していたが、上の記事をみて、時期は早いが慌てて今日注文しに行った。いつものように無理をきいてもらい…

お稽古のススメ 内田 樹談

覚え書 通称・ミシマガの11月28日と29日の記事「今月の特集1」が『内田先生に聞く!「お稽古のススメ」』。

気功体験メモ

三日三晩の出張、会議場と宿の缶詰状態から脱出したので、心身のメンテナンスのために中健次郎さんの気功講習会を受講。あらためて空気はじめ目には見えない、画像には映らない力(エネルギー)への信頼を深くした。自分で自分の身体をほぐし、観察していけ…

「深呼吸のレッスン」森田愛子(呼吸整体師)著

笛を始めて以来、改めて自分の身の程知らずさを知った。この場合の身というのは、身分とか能力とかの意ではなくて、字のまま「身体」という意味。身体を使うこと、つまり立つ、歩くなどの動作はもちろん、肝心な呼吸一つまともにできない。しかし呼吸を見直…

「響きの考古学」藤枝守著

篠笛をいくら吹いても飽きないのは、その音階が、開国後に西欧から入ってきた俗に言うドレミ(平均律)ではないからなのだ、と今更ながら腑に落ちた。方言が好きなのも、その調子や響きが、篠笛でいうところの古典調やからやろう。逆に、ラジオやテレビや最…

「ゆるい生活」群ようこ著

著者の数年にわたる漢方薬局通いと生活習慣見直しの日々の記録。 最近、目が疲れて周囲の筋肉がこわばる、夕方になると視界がボヤーッとするなどの症状を感じているのだが、この本を読んで、早い話、まずはパソコンのモニターを見たり、本を読んだり、繕い物…

「鹿の王」他、上橋菜穂子著

現代小説は煩悩の羅列のように感じて滅多に読まなくなったのだが、ファンタジーは読む。わたくしには、これらお話の森羅万象の世界の方がリアルに感じられるし、あこがれでもある。

「へろへろ」「ヨレヨレ」

こんな題名の本、ほんまに通販してるんかいなと思いきや、ちゃんとあった。意外といっては失礼だが、最近、各誌や各紙の書評欄で結構頻繁に採り上げられているわけだ。今日は「へろへろ」刊行記念・著者の鹿子さんとミシマ社の三島さんのトークショウ『へろ…

「数学する身体」森田真生著

この本は10月15日に発刊されたばかりで、実を言うとわたくしも今日手にしたばかりでまだ読んでいない。だが、つい先刻まで刊行を記念しての著者ライブインタビューを聴き爆笑していたところ。本は、装丁も使われている紙やカバーの紙も至極かっこよく手触り…

「先覚に聴く」

京都芸術センターの大広間で、90歳の人間国宝、お二方のお話を聴く。文楽の竹本住大夫さんとお箏の米川文子さん。「最近の弟子は、深呼吸一つようしまへんな。そんなもん学校で教せてもうてから稽古に来い、て言いまんねんけど。」など、耳の痛い話が多かっ…

「小さな幸せ46こ」よしもとばなな著

昼によく行く小さいスーパーのSALEコーナーに、空豆を炒って塩をふった豆菓子が半額になっていたので、買う事にしてレジに持っていった。するとレジ担当のおねえさんがこの空豆の袋の後ろを確認して言うには「すみません。これ、昨日で賞味期限が切れてるの…

「今までにない職業をつくる」甲野善紀著

道でばったりお会いした!この著書にも登場する独立研究者・森田さんに! 昼、橋のたもとの日陰に入って信号待ちをしていたら、今時珍しい、若草色のロールアップ部分に白い水玉模様が入ったチノパンに、オレンジ色のスニーカーを穿いて黒のディパックを背負…

「生きる技法」安冨歩著

何がきっかけだったか思い出せないのだが、著者の安冨先生ってどんな人なんかなと興味が湧いて数冊読んでみた。先に「親鸞ルネサンス:他力による自立」という、著者を含む3人の対談が主な内容の本も読んだが、こちらの「生きる技法」の方が一般向けに書かれ…

『数学と情緒−数学者・岡潔の思想と生涯』森田真生師

西本願寺の日曜講演へ。森田さんの話を聴くのはこれで4回目。超早口だが、それにも慣れた。一つの事象を色んな角度から喩えを挙げて説明してくれたり、脱線しても必ず主線路に戻ってくるので、より理解が深まる。それにしても、彼は真に賢い人の筆頭だと思う…

「サーカスナイト」よしもとばなな著

この小説の内容もまたわたくしにとってタイムリーな話題だった。登場人物の中に登山をする人たちも出てくるし。さまざまな家族のかたちや関係性があってしかり、と思った。それと、物事を判断する基準として「風通しがよいかどうか」ということも上位に挙が…

「あの人の声はなぜ伝わるのか」中村明一著(尺八奏者)

かるい声フェチ(福山くんの声)として、そして密息(呼吸法)について学ぶために読み、ただ今、稽古中。わたくしはこれも三つ子の魂で、小学校以来、良いとされていた姿勢を意識してとると、若干反り腰気味になるので、それと正反対の骨盤の位置をとるのに…

今、華のひと「藤原道山」(尺八演奏家)

本日の京都新聞夕刊に掲載された、京都新聞×月刊なごみコラボレーション企画のインタビュー記事より抜粋 「月刊なごみ」発行所 淡交社 文中の「尺八」を「竹笛」に置き換えても通じる。共感の嵐が巻き起こったので、保存。先日読んだ能の稽古についても同じ…

「能はこんなに面白い」観世清和・内田樹

日本の文化は、おおらかでいいなぁとつくづく思う。方法や結果でさえ、唯一と思っていない。唯一の正解があるわけではなく、想像したり察したりしながら身体をもって(唱歌にして覚えるとか)、工夫して創造し伝えていくということを、目的や正誤や善悪は関…

数学ブックトーク 森田真生

独立数学者の森田クンが数学に関する本を紹介するトークイベントへ。今の日本の高校までの数学教育と大学での数学研究との齟齬について考えてみるにはじまり、世界の数学史を説明し、日本の明治以前の和算を説明し、明治期に入ってきた洋算との違い等々と、…

「新・学問のすすめ」宇佐晋一

多分、20年程前に発行された、母校の学内通信の中に連載されていた「学生相談室から」内一記事の全文 「学生相談室から」 新・学問のすすめ 宇佐晋一(神経科校医) 「こころが癒される」と聞くと、それは普通の安心以上のものであるかのように魅惑を感じ、…

「跳びはねる思考」東田直樹著

副題:会話のできない自閉症の僕が考えていること 共感する文章(感性)が満載の一冊。タイムリーな事に、わたくしが雪山を歩いている情景を想像するだけでニヤニヤしてしまう理由の一つも書かれていた。作家相手に失礼だが、もし文通したら、共感と新発見の…

「消費をやめる−銭湯経済のすすめ」平川克美著

ミシマ社 アベノミクスたら経済成長たら地方再生たらグローバル化たらどーたらこーたら、どうも相容れないような、違和感を抱くような、胡散臭いような内容がきこえてきて、何言うてはんにゃろ?と遠巻きにみていたところ、絶好のタイミングで、絶好の内容の…

「鳥たち」よしもとばなな著

たまに、わたくしが口には出さずに内心でつぶやくのと同じフレーズを、この小説の主人公まこちゃんは面と向かって口に出して言うそうなので、ものすごくシンパシーを抱いた。「興味がない。時間がもったいない。」ほんとうはただ断るだけではなくて、このよ…

「ワザとこころ 能の伝承〜稽古と修行と教育」

タイトルがわたくしの興味にドンピシャだったので迷うことなく受講したが、よく考えてみると観世流が観阿弥・世阿弥の流れをくむ家元だということさえも知らなかった。しかしそんなことは大した問題ではなく、宗家とその坊ンプラス京大の教授連のとても興味…

『あわいの力−「心の時代」の次を生きる』安田登著

ここにきて、遡ること30年前の進学の頃以来、漠然と興味を抱いていた諸々の物事に遭遇し続けている。それは確かに「心」と「身体」に関する事である。能楽師である著者は、650年以上続いている能楽を元に、身体についてのみならず、日本語や音楽と数学、文学…

日本語と身体

念願、いや悲願といってもいいほどの思いを抱いていた「この日の学校 in 京都」受講。しかも今回のテーマは「日本語と身体」という、わたくしの趣味及び興味のど真ん中である。期待通り、もの凄く面白くてワクワクして、なおかつ腑に落ちた。僭越ながら、こ…

「仏果を得ず」三浦しをん

「芸」とは、ほんとうに底しれない、いや、底も頂上もない、そんなこととは別の次元の、人間の行いだとあらためて思った。 笛については、なるべく心を込めず、つまり感情にふりまわされずに、その竹の音を、自然に、ただ、届くように吹くだけだ。

森田真生号 2014S/S

みんなのミシマガジン別冊号。森田クンが挙げる岡潔や森田クン本人の生活及び思考、研究に対する偏愛ぶりは、人間から見ると相当変人にうつるかもしれないが、宇宙や自然の法則のようなものとのバランスは至極とれているように思われる。例えばこのような文…

数学の贈り物・森田真生

数学の贈り物「風鈴」・森田真生 最近、全文読むことができた、唯一の文章。 そして、何度でも繰り返し読みたい、読んでしまう。抜群に爽快。 参考サイト:みんなのミシマガジン/ミシマ社