京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

銀杏の温度

    
 こっくりとした黄色の波に包まれる。堀川通りにかかる陸橋より。
 自室の裏のグランドに、わたくしが生まれる前から生えていた銀杏の大木二本が、見事な黄葉の最中、切り倒された。同時に球よけのフェンスやネットも取られたので、改めて空の広さに驚いたが、なんだか薄ら寒い。50年来、銀杏の葉の黄色とごつごつした太い幹の茶色い温かさに守られていたことを思い知った。無くなって感じる、この温もり。