京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

演奏

 演者は、豹変するらしい。篠笛の先生曰く「笛吹きは笛を構えると人格が変わる」と。
 しかし、わたくしは「人格」を表現したくて笛の稽古をしているのではないような気がする。まして他人の人格を表現したいとはぜーんぜん思わない。またそれにもまして、自分の人格を表現したいとは、これっぽっちも思わない。
 できることなら、なるべく我を出さないように、自然に過不足なく吹きたい。そこいらへんに流れている空気や風の中に混ざり合うかのような演奏をしたい。太陽や月の光に溶け込むような音を出したいなー。