京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

 『京都の迷い方』

京都の迷い方 寝る前に布団の中で本を読む習慣があったのだが、今冬は布団から出して本を持つ手があまりにもチベタくなるので、最近は全然読んでいない。

 しかしながら、京都本を数冊、図書館から借りた中の一冊。語られているどのお題も観光地やおみやげものに限らず、割とマニアックで(例えば、五条楽園とか)、そのスジの比較的若い世代のマニアが紹介している(五条楽園は大学准教授)ので、気軽に楽しく、なおかつ地元民でも深みにはまるようなディープな感覚で読めた。写真もきれい。例えば、銭湯のタイル、とか。
 中でもトップバッターで書いている、芥川賞作家の津村記久子さんが紹介している「目ぇがとびだす、だるまのおみくじ」や嵐山付近を紹介した文章は、この本、借りるワ!という決め手になるほどおもしろい。さすが、同窓生(彼女はひとまわりも下やけど)が書く文章は、わたくしの学生時代にも友人と交わした会話の香りが漂う。