京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

「待つこと、待たれること」鷲田清一講演会

 京都宗教系大学連合企画の、鷲田先生の講演会へ。「待たれること」と、一般的に「天職」と訳される英語calling や、ドイツ語berufの意味を関連づけて説明してくださってとてもよくわかったし、ちゃんと主催の意図する宗教系ということにもリンクさせてあって、さすがワッシーだった。講演後、感想を述べたり質問をした若い聴講者の話の内容も微笑ましく、全体的に感じの良い講演会だった。聴講者も多く、これが無料とは商売下手やな、などとちらっと思ったりもするが、宗教や学問自体が、今の社会で盛んに行われている評価や査定などとは全然別の次元のことなのだろう。待つ(り)ことや祭り事や祀り事と最近の政(まつりごと)とは、日本語の音は同じでも今や全然別の次元の所に目的があるように感じて、なんだか胡散臭い。巻き込まれないように賢く正直に生活したい。
「待つ」ということ (角川選書)