京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

鼓膜震動奏法

 自分が発している笛の音が響いているか、抜けているか、通っているか(色々な表現がある)どうかを確認する方法がみつかった。それは、吹きながら自分の鼓膜の震動を感じるという方法。音が響いている時は、鼓膜がピ〜と超細かく震動するのだ。集中しているとそれが体感できる。自分の発した音が何かにぶつかってはね返ってきた音を聴いて頭で判断するよりも、ずっと確実ですぐにわかるし、なにより快楽を感じる。これはまさに身体の声をきく、そのもの。わたくしにとっての音楽は、曲を聴くとか演奏するというより、空気の震動、音の響きを身体で感じるということなのかもしれない。どうも能楽堂で11弦ギターのあの音波を身体に浴びて以来、鼓膜までゆるんで敏感になったようだ。逆に奇妙な震動が鼓膜にビンビン来過ぎた時には、船酔いみたいに気持ち悪くなるのが玉に傷。だから最初は快楽奏法と名づけようと思ったが、やめておいた。