京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

高校生伝統文化祭

 全国高校生伝統文化フェスティバルを観覧。お目当てはやはり笛を聴きに行ったのだが、笛もさることながら、作法、唄、踊り、衣装、群舞、全部素晴らしく、芸達者ぶりに驚いた。特に岩手県雫石高校のさんさ踊りには、涙が出るほど心動かされた。中でも笛方3人の女子高生が上半身をぐるぐる回して、踊りながら笛を吹きまくっているのには度肝を抜かれた。しかも当然体操着で演っているわけではなく、衣装は浴衣にお飾り各種、足袋に草履ばきで、頭にはかぶり物をつけている。この状態で、およそ現代の西洋の生活スタイルで育った若者に、ああいう身体の動かし方をする踊りが一朝一夕にできるはずがない。公演時はにっこり笑って派手派手スタイルだが、毎日地道な稽古を積んでいるにちがいない。それがびしびし伝わってきて、京都のおばちゃんは感動したえ。
 全部の演舞等を観て、300年だか1200年だか伝わる神楽などの神事や郷土芸能と、太鼓や琴などの和楽器は使っているが演っている音楽は西洋調という芸では、違いがあった。何が違う、と的確に説明ができないが、目には見えない、何かが確かに違う。屋外で演ったらよりその違いがはっきりするかもしれない。それと和楽器の前にマイクが並ぶのにもかなり違和感を抱いた。とはいえ、当の高校生たちは一生懸命でとても好感がもてた。

 狡猾な奴らの経済活動というお題目の裏に隠されたブラックなピンハネ商売に利用されないように、細心の注意を払って、この子宝たち及び地域に長年伝わる想いを、芸能を通して守り伝えていかなければならない。