京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

西陣のこみち

 西陣をぶらぶらすると、石畳の路地(ろぉぢ)がたまにある。わたくしが子どもの頃は、付近一帯からガシャンガシャンという織機の音も聴こえていた。家が織り屋さんの友人によると、生まれた時から織機の音の中で生活しているから、実家以外の所では静か過ぎて寝られへん、とのこと。
 煙突が見えるとそこはお風呂屋さん(銭湯)、かと思いきや、この辺りでは染工場の可能性もあるらしい。丁度通りがかった若者が「乾かさはるねん」とお連れに説明しているのが聞こえた。現役で使われていればいいけど…。
  大宮寺之内のたんきり飴屋さんの店先。お菓子類を買うといつも「よかったら一つ、ねぶっていって」といろんな種類の飴が入った缶の中からおまけに一粒選ばせてくれる。わたくしは痰がからんでないときでもたんきり飴をもらうことが多いが、うぐいすボウルも好き。こう見えても、店の中にはいちご、レモン、抹茶、豆入りなどの飴の種類もいっぱいあるし、うぐいすボウルを筆頭に、しょうがせんべいとかボウロとかおこしとかの駄菓子や、一つずつ包んだあるチョコなどのちょっとハイカラなお菓子もところ狭しと並んでいる。