京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

虫の知らせ?

 何十年ぶりかで、学生時代のゼミの指導教授の法話を拝聴した。不肖ながらご無沙汰をしており、年賀状のやり取りはしていたものの、お目にかかるのは約15年ぶりなのだが、ふと思い立って急遽お会いしに行ってよかった。ギリギリセーフ、の感がある。というのも、法話の中で話されていたのだが、去年、大動脈瘤破裂寸前で手術された病み上がりでリハビリ中とのことで、ご法話の声も少々かすれ気味で、度々息が上がっておられた。今も節のあるお経を唱えるのは苦しいそうで、法話をするのは手術後、初めてとのこと。まさに九死に一生を得た、と。お賀状にはその事には全然触れておられなかったので、予想外のその様子を見、病の事を初めてお聞きして、驚きながらお話を拝聴した。そんな訳で、肝心の法話の内容は全然頭にはいっていない。まぁ別にええやろ。法話後、突然控え室をお訪ねしたら、ビックリドッキリされて大動脈が破裂したらえらいこっちゃがなと思い、ご挨拶せずに帰ろうかと思ったのだが、それも失礼、お互い生きてるうちにこの世でお会いしておこうと思い直し、少しお話しすることができた。「センセイ、久しぶりにわたくしの顔みて、びっくりして血管切れないでくださいよ」などと、釈迦にしょーもない説法をしたにもかかわらず「こみちさんが来てくれるとは!」と意外と喜んでくださっているようにお見受けしたので、サプライズで行ってほんとうによかったと思う。近々ご自坊をお訪ねする約束もした。こうみえても学生時代は教育哲学を専攻していたのだが、今となっては、ルソーが著した「エミール」か、はてさてエミールが著した「ルソー」やったか、よく思い出せません。それでも大竹先生に受けた数々のご指導は、確かにわたくしの礎となっています。サンキウ。