京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

えり抜き奏法

 やっぱり着物を着て演奏するのが合っているのかもしれない。笛を構える前でも構えてからでもいいのだが、一度、着物の衿を抜くような動作をしてから吹き始めると、具合が良い。唇から息が出ているというより、鎖骨や舌の付け根の骨からスパッと軽く息が出てくる感じ。いや、実際は唇から出ているのだが、無理矢理感とか吹き過ぎる感覚が和らいで、唇への負担や抵抗感が無くなる。六斎でタスキがけをするのも、袖が邪魔だからというよりも、鎖骨とその周辺が開いて楽に呼吸ができるからなのかも。笛を構えると、とかく前かがみになりがちで、シリアスな感じになるから、今稽古している「小諸馬子唄」のような感じの曲の時には特にえり抜き奏法を意識してみよう。