京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

 大文字道

 ふ、と思いついて大文字山へ。共するユウシ(小4)の足元は、ゴム草履である。
 幸い曇り空だが、蒸して蒸して汗だくだく。

 しかし、銀閣寺横の登山口最後の自動販売機がある場所から一歩山内へ足を踏み入れると、そこは極楽浄土であった。
 木々のざわめきと各種セミの清涼感あふるる大合唱。特にカナカナの声は、この世のものとは思えぬほどの爽やかさ。
 この爽快さは、普段まちなかの職場や学校や自宅の往復ではあまり味わえないが、そこから少し道を外れるだけで体感できる。まさに散歩道である。広い範囲での庭である。

 もししんどかったら、大の字まで登る必要もない。登山道脇を流れる川で、お尻を冷水に浸すだけで、子どもなら思わず何かを漏らしてしまうほど心身ともに浄化される。
 ちなみにユウシが漏らした、というわけではないので、彼の名誉のため。しかし、汗をたっぷりかいて、妙にスッキリした顔になっていた。