京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

 身の程を知れ

 当時(約35年前)給食で、牛乳を残す、という選択はできなかったので、食事の最後にしぶしぶ息を止めて飲み干してはいた。が、どーしても全体の量がわたくしにとっては多い。満腹でしんどくなる。
 そこで小1の頭で考え出した苦肉の策が、(こっそりと)食パンを2枚とも残す、であった。しかし食パンとて、1枚は必ず食べましょうってな約束になっていたので、ここで知恵をしぼらねばならなかった。
 まず、いただきますの合掌を解いたその手で即行、ビニル袋に食パンを1枚入れて、机の中へ(隠す)。おかず類を食べ牛乳を飲む。最後にお皿に残ったパン1枚を、もう1枚は食べたでという顔をしながら、膝の上のビニル袋へ入れて机の中へ(隠す)。これで一見完食、ごちそうさま、である。周囲にバレたことはなかった。先生は知っていて見逃していてくれたのかもしれない。
 当時は結構ビクビクしながら残していたが、今から思うと、ようやった!すごい技や!と褒めてやりたいくらいだ。泣きながら耐え忍んで食べて辛い思い出(トラウマ?)になったり吐いたりするよりよっぽどマシだ。自分の適量をちゃんと加減している。身の程を知っている。エライぞ、7歳のわたし。
 幸い、家族からも好き嫌いするなとか全部食べろと言われたことがなく、持ち帰ったパンを黙ってなんとかしてくれていたようだ。あー、助かった。ありがたし。