京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

 命名人

 ところで名前のことだが、わたくしの名前は赤の他人が命名してくれた。
 
 誕生当時、ウチの向かいにお住まいだった日本画家の、とっくの昔に亡き後藤杏さん、通称ごとさんのおっちゃん、の銘である。

 子どもの頃は漢字が難しく、なかなか「こみち」さんと読まれなかったので、メンドーやなと思っていたが、大人になるにつれ、古風で我ながら名は体を表わしている名だと、気に入る一方である。
 それに、よくある名だが、自分の周囲の友人には一人も居なくて、希少価値があるように思えるし、ごくたまに同名の人を知ると、それがまた立派な御方、が多いのである。何度も言うようだが皇后様を筆頭に、である。後の人生の指南となるような、尊敬すべき女性達が多い。
 だからわたくしも、間違っても、こみっちゃんみちみち●●タレテ〜♪などと、他人に歌われないように、努力したい。


 そんなわけで、先見の明があったごとさんのおっちゃんには、今さらながら有り難く思っています。
 他人ではあるけれども、日々身近に感じております。