京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

目指せ胴長

 母の単。元は袷で白地だったそうだが、何かの用事で急遽単にして、くすんだ緑に染めたそうな。もう何十年も前の事。お彼岸も過ぎたのにまだ暑く、帯を結ぶ稽古をする気にもなれず、またもや母に着へてもらう。一方、数日前、女子大生が浴衣を着るのを手伝ったのだが、彼女の腰紐を結ぶ位置が、おばちゃん(わたくし)のその位置より拳一つ半から二つほども高いのに驚いた。彼女の腰に紐をまわしながら、思わず、ここが腰骨か?まさかアンダーバストとちゃうな?と確認してしまった。背丈はほぼ同じくらいやのに、腰の位置が高い、つまり足が長いのである。そんなことでは、数百年に渡って胴長短足、ずんぐりむっくりが伝えてきたこの踊り念仏芸能の文化が欧米風になってしまうやんか。そんなん、アカンアカン。先人を見習って、今後君たちが中高年になるまで数十年かけて、胴長短足、ずんぐりむっくり体型に成長したまへ。