京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

『もたない男』中崎タツヤ著

もたない男 読みながら、何度爆笑したか。筆者は漫画家だが、自分の「物を買う、捨てる」という性癖について文章にした本。こんまりさんの場合は感心したが、筆者の場合はあっけにとられたというかなんというか。オタクとか言っても、女性は割とバランスがとれている人が多いが、男性の場合は極端で、軌道を逸する一歩手前という例が結構あるが、筆者もそれに近い類型のような気がする。けして他人に迷惑をかけているわけではないけど。なんせ、自分が描いた単行本はもちろん、生原稿までも自分で燃やしたりシュレッダーにかけて捨てるのだ。仕事の結果でもないのに、30数年分の日記や趣味で作った散歩部新聞(活動案内)なんかをまだ捨てられないわたくしにとっては、スゴイスゴイの連発。見習いたい点も多かったし、物を溜め込む人とよりは、この筆者のような人と一緒に生活するほうがわたくしには向いているような気もする。積極的に一緒に住みたいとは思わへんけど。また、人が愛着を感じたり執着、依存する対象は千差万別で面白いなぁとあらためて感じ入った。