京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

ワイルドじゃなくなったぜぃ1

 今回、海水浴に行った旅先で台風とかち遭ってしまったことで、わたくしは自分の判断力と決断力と実行力に対する自信を喪失した。いや今まで自分を買い被っていただけか。これまでのワイルドな直感が冴えたわたくしなら、台風接近を知った時点で、前日といえども出発を取り止めることを決断していたはずだ。なぜなら、台風の中、海で泳ぐアホは居ないからだ。それなのに、ああ、それなのに、キャンセル料がかかるだのなんだのという、たかが金の問題をさも重要点のように言う旅行会社の口車に乗ったついでに、ふらふらと飛行機にも乗ってしまった。いや、金より何より命がかかっている場面だという判断ができず、口車や飛行機や調子にホイホイ乗った自分がマヌケなのだ。
 それにしても野生の勘が冴えている時なら、旅行の一ヶ月位前から低気圧やその辺の神さんらしき存在と話し合い、なんとか旅行中は色々な方面でよいコンディションを保てるよう祈念してきた。高校時代の山行きにいたっては、毎日天気図を描いていたし、物理的にも準備万端だった。気や装備を手抜きすると生死にかかわるからだ。しかしながら、今回はなぜか旅行の一週間前まで、ほとんど海水浴のことについて思い出さず、仕事やお囃子のことばかり考えて実行していた。一週間前に他人に言われてやっと海に行くことを思い出しても、どうも自分が行くとは信じ難いような気がして、はっきり言って海水浴については上の空で、荷物を準備したのも出発の前夜だった。今から考えるとこの鈍な麻痺したような状態が何をかいわんや、ではないか。全くもってこのところは野生の勘が失せ、胡散臭い社会性を身につけてしまったようで、ショックだ。落ち込む。