京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

 Music is Good Medicine 2009 Japan Tour

 念願成就して、ハワイのウクレレ奏者、ジェイクシマブクロくんのライブへ!
 ジェイクの奏でるウクレレの音とわたくしの背骨がじーんと共鳴するような、素晴らしい演奏だった。
 ほんまにこれがたった一台のウクレレで演奏している音?もしかして、指20本あるんとちゃうか?と半信半疑になるほど、複雑で多様な音が織り成されていた。もちろん、歌も伴奏も無し。またその演奏が爆音と勢いだけではなくて、確かな技術に裏打ちされた演奏だということが、『さくらさくら』のアレンジ曲や『安穏』『Close to you』などから痛いほどよく伝わってきた。弾いて弾いて弾き込んだ末に身についた演奏技術で、結果、迷いがない。音を探していない。安定した冷静さと情熱をもって音を楽しんでいる境地にいるのがよくわかる。
 唯一もっているCD『YEAH.』に収録されている曲も、やはりライブで聴くと印象が全然違った。今日はわたくしの目の前にハワイの限りない海が広がった。すっかりビキニで浜風に吹かれているような心持ち。
 もし最後の曲『ICHIGO ICHIE』をハワイのビーチで沈む夕陽を見ながら聴いたとしたら、わたくしは思わず隣にいる人の手を握り締めてしまうだろう。刻一刻と変化する、しかし同じ太陽を一緒に見ていることの、儚い喜びと哀しさを共感したくて、触れてしまうだろう。そして触れても握り締めても、たとえ抱き合ったとしても、一瞬にして消え去る音と風と波と光と温かさとの一期一会に、深くしみじみと感じ入るだろう。