京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

愛車との別れ

 この間からたて続けに、わたくしの自転車2台のタイヤがツルツルで、パンク寸前であることに気づいた。
 一台は赤のマウンテンバイクで、確か大学4年の誕生日に買ったような気がする。ということは、わたくしはこれまでの半生を、あのマウンテンバイクと共に過ごしたことになる。思えば長い付き合いだ。そして、以前下宿していたパリジェンヌもこれで日本語学校へ通い、琵琶湖一周などもしていた。 
 もう一台は、無印で買ったアルミのスポーツタイプ。これも、職場だった大学のステッカーが貼ったままになっているので、少なくみても乗って10年になる。途中ボロボロになったサドルを、自作の黒革のカバーに張り替えて乗っていた。
 車には乗らない(ペーパードライバー)ので、荷物の運搬や京都市内の長距離の移動には、ほとんど自転車を使う。それを考えると、まさにわたくしの体の一部として、まさに車体をすり減らして(身を粉にして)、長年働いてくれた。サンキウ。
 どちらもタイヤを替えると1万円くらいかかる、と自転車屋さんで言われたのだが、せっかくなので修理して乗り続けようかと思った。しかし最近、乗る時に足を後ろにシャッと高くふり上げて乗ることが難しくなってきた。それなら、と、前からまたごうとすると、スポーツタイプゆえ、真ん中のフレームに足が引っかかる。どっちの乗り方を選んでも、走り出す前にコケる可能性が高まってきた。バランスをとる身体能力が低下してきたのかもしれない。多少ショックだが、今更バランス能力の回復に励んで練習して、ほんまにコケたらそれこそ骨折もんで痛い目に遭うし、医療費もかさむ、とここまで現実をみつめ、手離すことに決めた。幸い、北大路の中古自転車屋さんで引き取ってくれるそうなので、今までほんとうにありがとうということと、また生まれ変わってくれることを祈念して、お別れを告げた。