京都こみち日記

こみちを歩く こみちに迷う 日々のこと

「能」は面白い 能楽講座

  
 久々に大きく羽根を広げて、ゆったりと飛ぶ鳥たちが、青空のそこここに。
 
 数ヶ月前からなんちゃって能管(プラスチック管)の稽古をしているからか、最近お能関係がマイブームである。今日は隣の町内の河村能楽師の解説と謡「高砂」体験つきの「能五番立」能楽講座を受講。「たかさごやーこのうらぶねにほをあげてー」と腹の底から声を出す、この爽快感。前の席に座っていた禿げ頭の男性は、後頭部にわたくしの声の音波を受けて少々迷惑だったかもしれないが、まぁすぐ終わるし気にすんな。とにかく、能舞台上の能楽師から放たれる独特のエネルギーや囃子方が飛ばすそれぞれの和楽器の音波、人間の声などが、わたくしに真っ直ぐに届いてきた。それらは目には見えないし、昔の言葉の意味もすぐにはわからないが、確かに何かが、わたくしの中にある何かと呼応する。能楽堂内は迫力満点で緊張感がみなぎっているにも関わらず、わたくしの心身は平穏で静かだ。過不足がない。